お茶の稽古 口切りの茶事を楽しむ [茶の湯]
11月20日(日〉は社中での口切りの茶事を楽しみました。
「口切り」とは、今年5月に摘んだ新茶を茶壺に詰めてもらった、その壺の封を切ることです。茶では新年と同じ大切な行事で、例年この時期に正午の茶事の形式で行う「口切の茶事」は楽しみの一つです。
「口切の茶事」については昨年11月に書きましたが、今回は、壺のことを少しくわしくのせます。
予め茶師に自分の茶壺を預けておきますと、11月初めに新茶が詰められた壺が届けられます。
箱からだした壺。
箱の蓋裏には壺に詰められた葉茶と茶師の署名が記載されています。今年の御茶入日記です。
口切りには、内口切(ないくちきり)と口切があります。
内口切は、初めて茶師の封を切ることで1回しかおこなわれません。
ただし、茶壺の口はその都度封印されるので、口切は何度でもできます。
壺の網をはずすと「口覆い」に覆われた茶壺があらわれますが、
その口覆いをとると、さらに渋紙でふたが覆われています。通常この状態で拝見することは少ないと思います。茶師から届けられた初めての状態ですから。
この渋紙を外すと、蓋の中央と、壺正面に茶師の印が押してあります。
美濃紙で糊付けされた壺の口を小刀で切って蓋を外す(口切)と中に、御茶入日記に記載された濃茶の袋と葉茶が詰められてます。
客に濃茶は何が良いかを尋ね、その濃茶の袋を取り出し挽きやにいれ、薄茶も葉茶じょうごから「詰」と書かれた挽きやにいれます。
壺の口を糊付け、封印し、亭主の印を押します。
茶じょうごにあけた濃茶、薄茶をそれぞれ、懐石の間に水屋で石臼で挽いていきます。石臼のゴロゴロという音、茶を篩うコトコトという音を席中に聞かせるように。 挽きたてのお茶はよい香りがします。
この日の主菓子です。 口切りの茶事では柿を一緒に出します。昔は、茶師が壺を茶家に届けるとき柿と栗を持参するのがしたしきたりだったそうで、柿は主菓子とともに、栗は懐石の八寸に焼き栗にしました。
主菓子の後、中立ち。壺は紐を結んで床に飾ります。
中立ちのあとは濃茶、後炭、薄茶と運びますが、以下省略します。
口切り茶事が終わると、また一からはじまると心持が改まるように思います。
毎月2回、自分でも人様に茶を教えることになりましたがいつかはその生徒達も口切り茶事を楽しめるようになってくれたらよいなと思っています。
茶をたしなむ人が居て壺をアップしてもその先の事は初めて知りました。
しきたりなのか、茶の風味を抑えるためなのか?難しいものですね。
指導する立場になって何かと大変でしょうね。頑張って下さいね。
by 旅爺さん (2011-11-25 12:18)
こんにちは♪
nice!をありがとうございました。
お茶を教えられているんですね。
若い時に触れたことがある程度ですが、
こんな写真をみると落ち着きますね。
宇都宮住まいのようですね、よろしくお願いします。
by まゆまき工房 (2011-11-26 17:11)
石臼から甘渋いお茶の香りがしてきそう~。
by ぴーすけ君 (2011-11-26 17:36)
挽きたてのお茶は香りも味も素晴らしいのでしょうね。
それを愉しむお茶事なんですね。
by ナツパパ (2011-11-26 17:51)
幾重にも丁寧に包まれているんですね。
by はなちゃん104M (2011-11-26 19:46)