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車屋美術館で生井亮司展をみる [小山市]

小山市立車屋美術館で、生井亮司個展~少年の詩学~を見てきました。

生井さんは奈良時代の仏像に発祥をもつ乾漆の技法で創作している小山市在住の彫刻家です。

 

 

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車屋美術館は、明治時代の建物で肥料問屋として繁栄した小川家の蔵を美術館として利用しているもので、冷房のきいたほの暗い室内に一歩入ると壁や床に置かれた人物像が静かな雰囲気を醸しだしていました。2009年第83回国展彫刻部門最高賞の国画賞受賞という、少年が翼を広げたように衣の裾を広げた作品、古い色あいをまとったリアルな人物像も優しい柔らかい感じでとても素敵でした。 下はそのポスターです。

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母屋の小川家住宅は国の有形登録文化財に指定されていてこちらにも作品が展示されていました。古い和の家によくとけこんでいい雰囲気でした。

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思川の乙女河岸にあって肥料問屋として繁栄していましたが明治になって鉄道が主流となったことから現在地に移転したとのことで、中央の大きな木は乙女河岸の風景にも描かれていて樹齢300年だそうです。

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玄関を入ったすぐの部屋は神棚がまつってあり格天井になっています。しかもその天井部分は漆喰で、中央は鏝絵です。宮大工の造作による建物は細かい格子の戸がはめ込まれたり、廊下は舟底の形に造られていたり、中庭を望む部屋の一つは茶室で、天井の一部を網代にしたり、部屋の奥を水屋風にしつらえています。

2階の主人が書斎として使っていたという、やはり漆喰の格天井を持つ和と洋の立派な部屋から下をながめると雨に濡れそぼった鷺という風情の鷺燈籠が見えました。この住宅の庭には10ほどの燈籠が置かれているそうで、中庭にはおもしろい燈籠がありました。燈籠や石(佐渡の赤石や紀州の青石など)、紅葉の時期も綺麗そうです。

車屋は小川家の屋号で、印半纏が飾ってありました。市の観光ボランティアの方がいて案内してくれました。

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小山市立車屋美術館は、国道4号線沿い、間々田駅西口から徒歩5分の小山市乙女3-10-34(電話0285-41-0968)です。

生井亮司個展は9月1日(日)まで開催しています。

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コメント 7

tochi

此処へは数度行っています
土門拳の写真展を時々行います

此処の館長(めったにいませんが・・)子供の頃は東京から栃木市に疎開してきていました

by tochi (2013-08-28 07:39) 

旅爺さん

よくいろんな所を見つけて行かれますね。
展示作品は撮影禁止なのでしょうね。どんなのかな~?
by 旅爺さん (2013-08-28 11:13) 

くまら

生井亮司さんって知らなかったんですが
ググったら、未だ30代半ばなんですね

by くまら (2013-08-28 13:45) 

れもん

知人に紹介されて行きました。まだ若いです。応援していきたい作家です。
by れもん (2013-08-28 17:57) 

Take-Zee

こんばんは!
素敵な美術館ですね。 そこいらのコンクリートの建物で
なく・・趣があります。

by Take-Zee (2013-08-28 19:00) 

aatyan

昔、県南の近くに住んでいましたが
全く知らない所です^^;
なかなか風情がある、素敵な所♪
ゆっくり行って見たいです。
by aatyan (2013-08-28 20:24) 

hana2013

河岸にあって繁栄をした商家と言えば、栃木の巴波川沿いの黒塀の倉庫群、運河を利用して栄えた商家が、有名ですが。。
佐野と同じく・・・小山市内にもこうして残されているのですね。
閑静な佇まい、それぞれ趣の変わった建物自体が、見応えありそうです。
小山の乙女で知っているのは・・・乙女屋さんの水まんじゅうだけです(笑)

by hana2013 (2013-08-28 22:14) 

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