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白河の関 [おくのほそ道]

奥の細道の福島県の旅、最初に訪ねたのは白河の関です。

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白河の関の位置はずっと不明であったが江戸時代後期に白河藩主の松平定信の考証によりこの地が関跡であると断定され寛政12年(1800年)「古関蹟」の碑(下記)が建てられました。  

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現在関跡は白河神社の境内になっていて、細い急な石段を登っていくと 

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社殿があります。伊達政宗により改築されたとのことで屋根には伊達家の紋があります。

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その横に古歌碑が建っています。白河の関は7~8世紀には存在し蝦夷の南下や人、物の往来を取り締まる機能を果たしていたと考えられるが、後にその機能を失ってからも「歌枕」として都人のあこがれの地となっていた。 碑には ・便りあらばいかで都へつげやらむ今日白河の関は越えぬと(平兼盛)

都をば霞と共にたちしかど秋風ぞふく白河の関(能因法師)

秋風に草木の露をはらわせて君が越ゆれば関守もなし(梶原景季・君は頼朝のこと) 

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白河の関は古代の防御施設、空掘や土塁跡が残っています。

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春にはカタクリの群生が見られる散策路には奥の細道の碑があります。

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下は西山国師證空上人の歌碑。昨年西山国師が眠る京都の三鈷寺を訪ねたばかりだったので懐かしい思いがしました。證空上人は1229年頃蓮生上人(宇都宮5代城主頼綱)らをおともに関東を游化(伝道旅行)しています。白河の関を越え奥州へと向かう途中で、證空上人は蓮生上人に白河の関はどのあたりなのですかとお尋ねになったところ蓮生上人がただ今通り過ぎた所が白河の関ですと答えられたときに光台に見しか見しかは見ざりしを聞きてぞ見つる白河の関と詠んだ和歌です。

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樹齢800年といわれる大きな杉や

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義経が旗をたてたという桜  など

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昔の文人、武人の足跡を伝えるものがいろいろあって、友人がスケッチをしている間、なにかいい短歌でもできまいかと思いながら散策をしていましたが、なかなか楽しい時間でした。

近くでお蕎麦の昼食をとって、次の目的地乙字の滝へと向かいました。

 


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tochi

いいところですね
行ったことないです
今度行ってみます
by tochi (2013-08-14 07:33) 

kohtyan

史跡が多くあって、見ごたえがありますね。
by kohtyan (2013-08-14 15:33) 

hana2012

前記事の遊行柳は、私も記事にしてアップしたことがありました。
芦野から福島は本当にすぐ。
それでも白河の関はパンフレット等にも載っている割に、地味なイメージがして訪れた事はありません。
福島への道は、奥の細道の俳句の道でもあり、古来から人々の往来が盛んな東山道でもあるのですね。
by hana2012 (2013-08-14 16:23) 

Take-Zee

こんばんは!
白河の関・・静寂な感じが良いですね。
のんびり巡ってみたいな~

by Take-Zee (2013-08-14 20:09) 

旅爺さん

良い旅して来ましたね。白河は爺が育った故郷の町なんです。
白河の関は8世紀頃閉鎖後、数百年後に第二の白河の関が復活しました。
れもんさんが通った294号道路の栃木県と福島県の県境に出来たんです。
爺の拙い記事ですが見て下さいね。
http://tabijiisan.blog.so-net.ne.jp/2008-03-16


by 旅爺さん (2013-08-15 14:39) 

れもん

皆さんこんにちは!nice&コメントありがとうございます。

旅爺さんの白河の関が二つ・・の記事はとってもためになりました。ありがとうございます。境の明神には気がついたのですがそこでゆっくり降車して見学してくればよかったと思ってます。
by れもん (2013-08-15 14:58) 

Take-Zee

こんばんは! 武爺です。
ご心配かけましたがモデム復旧しました。

by Take-Zee (2013-08-16 19:50) 

mimimomo

何となく雰囲気が、‘歴史’を 感じますね^^
by mimimomo (2013-08-18 15:18) 

はなちゃん104M

苔生した句日碑や歴史を感じる樹木、素敵な旅行をされましたネ。
文才も持ち備えていない私(笑)ですけど、ブログ再開しました。
また、よろしくお願いします^^。

by はなちゃん104M (2013-08-23 22:57) 

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