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第6番 安楽寺 天然温泉で癒される [四国遍路29年春]

四国遍路第一日目の宿泊は、第6番安楽寺の宿坊でした。第7番の十楽寺のほうを先にして、安楽寺に着いたときはもう午後5時を過ぎており、薄暗くなった本堂、大師堂の前でそれぞれおまいりをして宿坊に上りました。部屋は6帖の和室で二人。気心のしれた友と一緒で安心しました。

隣室の先輩方に誘われて疲れをとるため先ず入浴。ここは薬湯の大浴場があり、広さ、洗い場等から10人はゆったり入ることができます。最初は熱い!と思いましたが湯に浸かっているうちに身体の芯までほぐれてきたようで気持ち良い入浴時間となりました。

夕食は、大変手間をかけて作ってくれたであろう精進料理でとても美味しく頂きました。デザートはこの土地の特産品の鳴門金時のおまんじゅうです。心のこもったお料理の数々がうれしかったです。


↓ 山門の前からみた本堂。 左の木陰のところは池があり「さか松」とその向こうに多宝塔です。多宝塔には四国88カ所のお砂が納められています。また、さか松は厄除けのさか松といわれ、弘法大師42歳の時猟師の弓矢から守ったとの伝説の松です。


 


安楽寺の御本尊は薬師如来ですが、これに関わる逸話があって、昭和37年、当時の住職に勧められて、脊椎カリエスに罹った夫人と共に遍路にでた愛知県の水谷さんという夫妻が、その遍路の途中で夫人の病が治癒し、その感謝の思いから現在の御本尊である薬師如来を奉納したそうで、古来からの42㎝ほどの御本尊は胎内仏としてこの中に納められているということです。



↓ 方丈は昔のままの茅葺の屋根で重厚な趣です。  右の建物内が玄関です。朝7時半の出発準備のところです。




安楽寺は昔から「駅家寺(うまやじ)」として旅人や遍路の宿泊施設の役割を担ってきました。駅家寺とは桃山時代に阿波・蜂須賀初代藩主により遍路の救済のために、宿泊と食事の提供をするところとして指定されたもので、ここ安楽寺は札所の中では唯一の場所であり、400年の歴史をもつ宿坊です。


安楽寺から約2㎞ほどの所に阿波和三盆糖を作っている店があると知り期待していたところ、寺の売店でそれを見つけたので早速お土産に購入しました。


夕食後にはお勤めがあります。白衣に着替えて他の団体の方達と一緒に出席しました。初めに本堂とは別のところで仏道体験。その中身は「くす供養」といい、少し大きめの納札に願、氏名等記入しクスノキの枝に結びます。為〇〇供養等と記入しますが、私は六親供養としました。その後本堂薬師如来の前で読経。順番におまいりをし、人工の小川にろうそくをともしたカップを流しクスノキに結んだ納札を小川の中の小島にさしてきます。隣に安置されている阿弥陀如来の周りを廻ってくす供養はおしまい。各自部屋に戻って自由に過ごします。疲れていたので早々と床につきました。


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